『王様ランキング』第一部でボッジとともに大きな成長を遂げるのがダイダです。
下の伏線の画以外にも度々登場し、物語の進行に欠かせない存在の一人ですね。
性格は父親のボッスに似て負けず嫌いで常に最強を目指しています。
「力こそすべて!」と思っているところが、柔軟なボッジと違う点です。
今回は伏線の画をもとに、ダイダの精神面での成長にスポットをあてて述べていきますので最後までご覧くださいね!
『王様ランキング』伏線・ダイダ、暗闇の中にて
鏡(ミランジョ)の画策により‟復活の秘薬“を無理やり飲まされたダイダは、暗闇の中に閉じ込められてしまいました。
光がまったく届かない暗い空間で一人ぼっちになったダイダでしたが、異変に気付きながらもその中を手探りで探索します。
その頃ミランジョは復活の呪文を唱え、別人のダイダが目を覚ましました。
そう、例の秘薬はボッス王を生き返らせるためのもので、ダイダの体はボッスの器となったのです。
ボッスはまた息子を犠牲にして生まれ変わったわけですね(なんてオヤジだーッ‼)
ダイダの姿をしたボッスはヒリングに自分の正体を明かします。
実の息子である本当のダイダを失ったことを突然知らされたヒリングは、ダイダがどこにいるのか問い詰めますがボッスにも見当がつかないので答えようがありません。
その時、ボッスの体の中から息子の泣き叫ぶ声が聞こえるのを察知したヒリングは、ダイダを助けるためにナイフを持ってボッスに詰め寄ります。
ところが、ダイダの体に危害が加わるのを心配したドルーシによって阻止されました。
ボッジの時もそうでしたが、息子の危機に直面するとわが身の危険もかえりみずに王様にまでもくってかかるヒリングの行動力に驚かされますね。
いついかなる時代も我が子に対する「母の愛はつよし」、なんですね!
『王様ランキング』伏線・ダイダの社会見学
深い闇の中で泣き叫んで涙も出し尽くしたダイダは、冷静さを取り戻しました。
ここからどうやって抜け出せるか、今の自分がすべきことを考え始めたのです。
何も見えず、何も聞こえないこの空間の中で、ダイダはボッジのことを思い出しました。
聞くことも話すことも不自由で、まわりからも理解してもらえないボッジの世界もこういう暗闇のようなものかも知れないと。
幼いころにボッスからプレゼントされた鏡(ミランジョ)との会話によって、ダイダは知らず知らずのうちに思考をコントロールされていました。
自分こそが選ばれた人間で、王になるべくして生まれてきたと諭されプライドばかりがふくれ上がってしまい、いつしか兄のボッジを見下すようになっていたのです。
ボッジを弱者と決めつけてしまっていたダイダは、ある日ベビンの提案で‟社会見学”で町に行ったことを思い出しました。
町を歩いていると杖を持った一人の男を見かけました。
その男は耳も聞こえず目も見えません。
それを目にしてダイダは言い放ちます。
「オレだったら即、自ら命を絶つ!」
ベビンは問いかけます。
「それは同じ境遇ならば、生きていく自信がないということですか?」と。
続けてベビンはダイダに言います。
「ならば彼はそれを乗り越えて今を生きている『強者』ですな!」
ベビンはダイダに、皆が希望をもって生きていける、そして皆に希望を与えられるような立派な王様になってもらいたかったのでしょうね。
本当の意味での強い王様とはどういうものなのかをわかってもらうため、ダイダを‟社会見学”に連れ出したのです。
静まり返った闇の中で、ダイダは自分を見つめなおし考え方を改めたのでした。
『王様ランキング』伏線・ダイダと幼きミランジョとの出会い
ダイダが自分を取り戻しかけた頃、闇の中で突然シクシクと泣く少女を発見しました。
これはミランジョの心の中にいる『インナーチャイルド』だと思われます。
大人になってからも、昔体験したトラウマがなかなか消えないとき、このインナーチャイルドが関係していると言われています。
ミランジョは暗闇の中で、自分をひどい目に合わせたギャクザ人の亡霊たちからいまだに責め立てられていたのです。
不憫に思ったダイダは、ギャクザ人の亡霊たちを一蹴して少女を守りました。
ボッスと同じ匂いをダイダに感じたミランジョは、お礼を言って立ち去ろうとします。
そこでダイダは少ミランジョに、この暗闇から一緒に連れ出して必ず助けるので安心するようにと勇気づけました。
深い闇の中でミランジョのインナーチャイルドは、ずっと深い孤独感にさいなまれていましたが、ダイダの頼もしいひとことで心に明るい灯がともるのでした。
『王様ランキング』伏線・ダイダの成長まとめ
鏡(ミランジョ)の策略にはまり、秘薬を飲まされて暗闇に閉じ込められたダイダでしたが、それがきっかけでこれまでの自身の行動を振り返ることができました。
身体的に大きなハンデをもった兄のボッジを見下し、勝手に弱者だと決めつけていたこと。
プライドばかりがふくれ上がって、まわりがよく見えていなかったこと。
今の自分にとって本当に大切なものは何かということなど。
冒頭のダイダのワンショット画は、ダイダが暗闇の中で真の自分に目覚めたのをあらわしているようですね。
初めての孤独を経験したダイダは、心の中を見つめなおすことによって自身の精神的な成長をうながし、そしてそれがミランジョの心に潜んでいたインナーチャイルドを救うことにつながったのだと思われますね(^_-)-☆
最後までご覧いただきありがとうございました。
あなたに幸せな出来事がたくさん起こりますように(^^♪
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